出産後のお見舞いのNGポイント
公開日: 2019年11月05日 / 最終更新日: 2024年05月24日
待ちに待った赤ちゃんの誕生の知らせ。
夫婦、両家の親、兄弟、親戚、友人など、赤ちゃんのママとの関係は様々だと思いますが、母子の健康を祈り、赤ちゃんの誕生を楽しみにされていたのではないでしょうか。
今回は、ママと赤ちゃんのもとへお見舞いに行く予定のある人や、お見舞い行きたいと考えている人へ向けて、出産後のお見舞いで気をつけたほうが良いことや、避けたほうがよいNG行動について解説していきます。
ぜひ、お見舞いの前にチェックしてみてくださいね。
目次
お見舞いに行くタイミングは出産後何日がいい?
出産後に病院へお見舞いに行くのは、基本的に家族や親族といった近親者です。 それ以外の関係性の場合は、基本的に「赤ちゃんの顔を見に来てほしい」と招待された場合のみと考えましょう。 インフルエンザなどの感染症の流行状況によっては、お見舞いを控えることも必要です。 お見舞いNGとなっている病院もあるので、確認するようにしましょう。
出産後の入院期間とお見舞いのタイミング
出産後の入院期間は、自然分娩での出産で約5日〜6日、帝王切開での出産で約7日〜10日間です。
お見舞いに行くタイミングは、ママを休ませてあげるためにも、産後すぐは控えましょう。
自然分娩で3日、帝王切開で5日程度は日を置いてからがおすすめです。
もちろん、ママ本人から来てほしいと声がかかっている家族は、ママの要望に合わせて駆けつけてあげてくださいね。
帝王切開での出産のお見舞いは慎重に
帝王切開での出産の場合、出産後のお見舞いは特に慎重に行う必要があります。夫とママの両親といった、ごく親しい家族以外はお見舞いには行かないほうがベターです。
ママによっては、「夫や自分の両親以外のお見舞いは遠慮してほしい」と思っているケースもあります。
理由として、帝王切開での出産は母体へのダメージが自然分娩よりも大きいです。お腹を切っているママは出産後数日前は痛みとの戦いで、ベッドから起き上がるのも歩くのも辛い状態です。
さらに、尿道力カーテルや点滴をつけている姿を人に見られたくないという人も少なくありません。
家族以外の間柄でお見舞いに行く場合は、出産後5日以上は日を置いて、お見舞い時間は長くても30分を超えないようにしましょう。
出産後のママの体の変化と入院生活について
出産後のママは、体をゆっくり休める余裕もなく、新生児の育児が始まります。
助産師さんから授乳、おむつ替え、沐浴などについてレクチャーを受ける時間もあり、ゆっくり過ごせる時間や睡眠時間を持てていない可能性もあります。
【入院中にママがしていること】
・授乳
・ミルク作り
・おむつ替え
・沐浴
・寝かしつけ
・各所へ出産の報告
新生児の赤ちゃんのお世話は、2〜3時間おきの授乳、1日に10回以上のおむつ替えと非常に多忙です。
入院期間中は助産師さんや看護師さんの手助けもありますが、新生児のお世話には体力をつかいます。
さらに、会陰切開の傷の痛み、子宮・内臓が元の状態に戻っていくために起こる後陣痛、悪露の処理など体の節々に痛みや負担がかかります。
お見舞いの際は、ママの体を気遣う言葉をかけてあげましょう。
出産後のお見舞いでのNG行動と注意点
ここからは、お見舞いに行く際に気をつけたいNG行動について解説していきます。
出産後のママと生まれたばかりの赤ちゃんはとってもデリケートです。
ママと赤ちゃんに不要なストレスを与えないためにも、病室での振る舞いには気をつけるポイントがあります。
アポ無しお見舞い
お見舞いでなくても言えることですが、アポ無しの訪問はもちろんNGです。
病院によって面会可能な時間が設けられている場合がほとんどです。お見舞いに行く場合は面会時間を確認し、前もってお見舞いに行く日時を伝えて許可を得てからお見舞いに行くようにしましょう。
注意してほしいのが、義両親など夫側の家族・親族の立場でのお見舞いです。
ママにとって義両親などの夫の家族の来訪は、気を使わせてしまうので、ママの負担となる可能性があります。
「パパに許可を得ているから大丈夫」ではなく、出産するママ本人の了承があることを確認できてから、お見舞いに行くようにしましょう。
長時間のお見舞い
長時間のお見舞いも、ママと赤ちゃんにとって負担となります。 授乳やおむつ替えなどやらなければならないことも多く、ママには出産後の体を休める時間が少しでも必要です。 出産後のお見舞いは、長くても1時間と心得ましょう。
許可なく赤ちゃんを触る・抱っこはNG
赤ちゃんをママの許可なく抱っこしたり、触らないようにしましょう。 出産後間もない赤ちゃんは、免疫力も弱いです。 赤ちゃんに触れる場合は、ママの許可を得て必ず消毒を済ませてからにしましょう。
眠っている赤ちゃんを起こすのはNG
生後1ヶ月までの赤ちゃんには、1日15〜20時間の睡眠時間が必要です。2〜3時間おきに起きたり眠ったりを繰り返し、起きたタイミングでおっぱい(ミルク)を飲みます。 お見舞いに行った時に赤ちゃんは眠っているかもしれませんが、無理に赤ちゃんを起こして、ママと赤ちゃんのリズムを壊してしまわないように気をつけましょう。
病院に出産祝いを持っていくのはNG
出産祝いは、基本的に入院期間中に贈るものではありません。 病院へ出産祝いを持って行きたいという気持ちもあるかもしれませんが、出産祝いは母子の健康を確認し、母子が無事退院して数日経ってから贈りましょう。
香水をつけていくのはNG
出産後は、ママも赤ちゃんも匂いに敏感になっています。 生まれたばかりの赤ちゃんは、嗅覚が鋭く、目があまり見えていない状態です。 特に赤ちゃんはママの香りを頼りに、ママの場所を確認できるほど匂いに敏感です。 お見舞いに行く際は、香水などををつけないようにしましょう。
NG発言に気をつけよう
頑張って出産を終えたばかりのママに、ママが傷ついてしまうような言葉をかけるのは絶対にNGです。
赤ちゃんの性別や顔つき、ママの体についてのネガティブな発言はしないようにしましょう。
【NG発言例】
・「赤ちゃんは男の子(女の子)がよかった」
・「次は女の子(男の子)がいいね!」
・「ママに似てないね」「パパに似てないね」
・「太ったね」
・「おっぱいはちゃんと出てる?」
出産後のお見舞いの差し入れと注意点
赤ちゃんにあげるおっぱいは、ママの体を流れる血液を原料に作られます。
差し入れをする場合、授乳するママの体を気遣った無添加のものや、砂糖の使用量が少ないものをチョイスしてあげるといいですね。
【こんな差し入れが喜ばれます】
・砂糖不使用・無添加のスイーツ
・フルーツジュースや野菜ジュース
・カフェインレスのコーヒーや紅茶
・ゼリー
・日持ちのするスイーツ
【帝王切開出での出産の場合は差し入れにも注意】
帝王切開での出産後は基本的に流動食から始まります。
家族であれば早いタイミングで病院にお見舞いに行くこともあるかもしれませんが、出産当日〜2、3日は固形物を食べられないので、何か差し入れをする場合はドリンクにするといいでしょう。
お見舞い時のママとの関係別のポイント
ママとの関係性によってもお見舞いで気をつけるポイントがあります。
関係性<夫>
出産したママにとって、赤ちゃんのパパである夫は、最も協力して子育てをしていくべき人であり、最も素直になれる人です。出産にあたって、できる限りの要望を聞いて動きましょう。
自分の親族への報告の際に、「お見舞いに行きたい」と相談があるかもしれませんが、ママが安心できるようにしっかり情報共有をして進めてくださいね。
関係性<実の両親>
実の両親は、ママにとって気兼ねなく頼れる存在です。
何でも言いやすい関係であるがゆえに、育児についてあれこれ口を出しすぎないように気をつけましょう。
出産という命がけの仕事を終えた娘を誇りに思い、見守るというスタンスも大事です。
関係性<夫の両親>
ママにとって夫の両親は、孫の誕生を喜んで欲しい相手です。
ただし、「すぐにお見舞いに来られるのは、どうしても気を使ってしまう」という人も少なくありません。
夫である息子に、お嫁さんの希望をそれとなく確認してもらうのもひとつの方法です。
お嫁さんであるママと、孫である赤ちゃんに何かしてあげたい場合は、してほしいことがないか聞いてあげましょう。
関係性<親戚>
親しくしている親戚の場合は、お見舞いに行きたい気持ちもありますよね。 ママの夫や、パパとママの両親から、「お見舞いに行ってあげて欲しい」と言われるケースもあるかもしれませんが、ママの了承があることを確認してからお見舞いに行きましょう。
関係性<友人>
出産前はお見舞いに来て欲しいと話していた親しい間柄の友人でも、いざ出産が終わってみると、あまりの体力の消耗に「正直ゆっくり休みたい」と思っていることもあります。
家族以外の関係性の場合は、特に慎重になって、本当に行ってもよいか改めて確認してあげましょう。
病院にお見舞いに行くことはできなくても、LINEなどで写真やメッセージをやり取りしたり、ママの体調が落ち着いた退院後にゆっくりお祝いしてあげると喜んでもらえますよ。
男お見舞いに行く際の注意点
出産後のママは、病院内ではすっぴんにパジャマ姿であったり、授乳のためにブラジャーを外すこともあるので、そんな姿を見せたくないと感じる人はとても多いです。
特に夫以外の男性は、近親者でも本当にお見舞いに行ってもいいか慎重に確認しましょう。
お見舞い中に授乳の時間になりそうな時は、すぐに席を外すか、お見舞いを終えるようにするとよいです。
まとめ
お見舞い時のNGポイントについて紹介してきましたが、出産後のお見舞いは、この行動が正解・不正解というものが明確に存在するわけではありません。
しかし、多くのママがNGと感じる行動をあえて取る必要もありません。
出産後のママは、体も回復しきっておらず、新生児育児に追われています。
メンタルが安定していないこともあるでしょう。
感じ取り方は人それぞれなので、ママの「どうしてほしいか」という気持ちと、ママと赤ちゃんの体調を最優先にお見舞いをしてあげてくださいね。